カテゴリー別アーカイブ: 活動報告

H26年9月25日~27日:宮城県石巻市を中心に被災地視察

H23年3月11日東日本大震災において、保育所、幼稚園、学校管理下で津波の犠牲となった子ども達のご遺族から、お話を伺い現場を案内していただきました。
防災計画、避難計画、適切な知識・情報共有・収集の重要性、そして、全国で繰り返され続けている保育・教育現場での事故とも共通している日頃の安全危機管意識・体制の問題を認識し議論しました。
詳細は子ども安全学会のニュースレターにて、ご報告いたします。
今回の視察では、女川町で職場勤務中に津波の犠牲となった方々のご遺族にもお会いし
企業防災の在り方や諸問題について被災現場でお話を伺いました。
命を守るという事について深く考え、教訓を活かすにはどうすればよいのか、大きな課題です。
実際に現地へ行き、当事者の声を聞き対話する事の大切さを改めて学ばせていただきました。
ご協力してくださいました皆様に、心より感謝申し上げます。
 

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全国保育団体合同研究集会の特別分科会へ参加いたしました

H26年8月3日 福岡大学で開催された
全国保育団体合同研究集会の特別分科会へ参加させていただきました。
赤ちゃんの急死を考える会(ISA)が担当の分科会でした。
テーマは「保育施設の事故から考える」
~保育施設の中で子どもたちが安全に生活するために
 何が求められているのかを考える~
この分科会で、西条聖マリア幼稚園のお泊まり保育溺死事件について
ご報告をさせていただきました。
保育施設における、安全危機管理・監視体制問題や、うつぶせ寝による窒息死事故などの報告、
保育園で起きた死亡事故に関する第三者委員会設置の事例などの報告と共に、
実際に起きてしまった事故事件事例を保育士、保育関係者の方々と情報共有し
グループディスカッションが行われました。

参加されていた、保育園に勤務されている保育士の方、看護師、園長先生などから
通常の保育業務について、ヒヤリハットの共有方法、お泊り保育の計画、
事故を無くすためにはどうしたら良いのか、保護者との信頼関係の築き方などが
短時間の間でも議論を深めることが出来ました。

子供のいのちを守る、という事が最優先とされる保育園では
ヒヤリハットを、職員全員で共有するたに、すぐに書けるメモを用意しておいたり、
大きなノートを使用したり、忙しい職員たちがすぐに対応できる工夫がなされていることがわかりました。
そして、安全に関するミーティング月に1度以上は職員間で行われていることも分かりました。

お泊り保育などの園外活動の際は、代替えプランを必ず用意している事。
企画・立案においては、場所の選定から、人員まで多くの配慮がなされている事。
有事の際には、職員一人一人が、迷うことなく対応できるような体制を築いている事。
日頃から、保護者との信頼関係を大切にし、小さな怪我であっても誠実な対応と説明を心がけている事。

現場の先生方から現状を聞く貴重な分科会となり勉強させていただきました。

分科会へ参加してくださり、報告を聞いてくださった皆様
このような機会を与えて下さいました「赤ちゃんの急死を考える会」の皆様
本当にありがとうございました。

消費者庁事故調査室から「事故調査は行わない」との回答がきました。

平成26年6月25日消費者庁安全課事故調査室より事故調査は行わないとの
通知と連絡がありました。
 
事務局によると、
消費サービスの中で「川を利用して溺死」するという事故は少ないという事で
類似の事故が発生した場合、選定の可能性が無いとも言えないが
「現時点では」事故調査は行わないとの説明でした。
プール事故に関しては、サービスとしてプールを利用する人も多いし
事故も「多発」しているため事故調査を行ったとの事でした。
 
神奈川県大和市やまと幼稚園プール事故の報告書はこちらから閲覧できます。
http://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/140620_houkoku_honbun1.pdf
幼児の溺死についてのメカニズムの説明や、プール監視の体制、緊急時対応の不備などが指摘されています。
 
「川を利用して溺死」という捉え方ではなく、幼稚園という保育サービス・管理下で発生した
死亡事故についての調査を要請したのですが、このような結果となりました。
まだ起ちあがって間もない組織ですが、事故調査室には多くの申出書が提出されています。
年間100件を目標に掲げている中、達成できていない現実がありますが
今後、体制が強化され調査が進み、社会に還元されることを切望いたします。
 
私立幼稚園の管轄は文科省になります。
幼稚園に限らず、保育・学校事故に関して、再発防止に向け事故調査を行うという
仕組みや体制がありません。
現在、文科省では「学校事故に関する調査研究」始まっています。
http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2013/08/30/1339149_05.pdf
繰り返され続けている保育・教育現場での事故・事件を防ぐために
「事故調査と情報共有」の仕組みを整えなければならず、この現状を踏まえ、今後の活動を展開していこうと思います。
 

9月28日愛媛県庁から回答が来ました。

愛媛県庁から回答が来ました。

事故調査委員会について

私立幼稚園を含めた私立学校においては、私学の自主性を尊重する観点から
所轄庁の権限は限定されており、教育現場に踏み込んだ指導などはできない事から
調査の実効性に大きな制約があるため、事故調査委員会を設置する考えはありません。

幼稚園は、私学の方が多い現状で、補助金も投入されているにも拘らず、
この消極的な姿勢はどうしたら変わるのでしょうか。
西条市、愛媛県ともに同様の見解でした。

~参考~ 私立学校法から ~

第 1 条(この法律の目的)
この法律は、私立学校の特性にかんがみ、その自主性を重んじ、公共性を高めることによって、
私立学校の健全な発達を図ることを目的とする。
第6条 (報告書の提出)
所轄庁は、私立学校に対して、教育の調査、統計その他に関し必要な報告書の提出を求めることができる。
第9条(私立学校審議会)
この法律の規定によりその権限に属せしめられた事項を審議させるため、都道府県に、
私立学校審議会を置く。
2 私立学校審議会は、私立大学及び私立高等専門学校以外の私立学校並びに私立専修学校及び私立
各種学校に関する重要事項について、都道府県知事に建議することができる。

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この私学法を見てもなぜできないのか、簡単に「できません」とすることに理解できません。
出来ないと決めつけるのではなく、どうしたら実現に向かうのかという
建設的な議論すらできなことに失望していますが
この結果得たことで、今後の活動を進めていく方針を固めていきたいと思います。

愛媛県中村知事宛の質問書を県庁総務部私学文書課へ提出しました。

本日H25年9月10日、
愛媛県中村知事宛の質問書を県庁総務部私学文書課へ提出しました。
幼稚園を認可している県として事故調査委員会の設置をどう考えるか
そして再発防止策についての回答と説明、知事との面談も強く要請しました。
9月末までに回答を頂くよう求めています。
県内での事故事件の周知、再発防止策、指導監督機関の無い状態、学校保健安全法の不備、
補助金についても話をしました。

補助金は私学運営の安定を図るため、保護者の負担軽減のために支払われている。
会計監査は実施しているが、私学はそれぞれの学校法人が経営者のため、運営・教育内容について、
行政として指導監督する権限はなく、私学法で定められている。
学校法人ロザリオ学園に対しては、事故後対応などについて「助言」は行ってきた。

など、昨年8月に面談した際と同じ回答でした。
子供たちの安全が守られること、それは、私立、公立関係なく平等であるべきです。
事故調査、再発防止策の要望に対し「出来るため」の方法を探るのではなく
即座に「出来ない理由」をあげられてしまうのが、とても残念です。

書面での回答が届きましたらご報告させていただきます。

9月5日西条市教育委員会から回答書が届きました。

9月5日西条市教育委員会から回答書が届きました。

西条市の回答同様に「調査委員会を設置する考えはない」との回答でした。
非常に残念な回答です。

私たちが強く感じていること
全国学校事故事件を語る会の宮脇さんの著書「先生はぼくらをまもらない」
から引用させていただきます。
「起きた事実を地域社会のすべての方々が把握することによって、事実が明らか
にされた、と言えるのではないだろうか」

回答書には、この事件を風化させないために、「西条市就学前関係者合同連絡会」を起ち上げたとあります。
西条市には、この事件の教訓を活かして取り組んでいるという事を市民に公表していただきたいと思います。

8月8日西条市より要望書に対する回答がありました。

8月8日西条市より要望書に対する回答がありました。

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事故が発生しました河川は西条市所有の施設ではなく愛媛県の管理河川であります。
また、本件は学校設置者であるロザリオ学園の問題であると認識しており、西条市としては
調査委員会(第三者委員会)設置する考えはありません。

しかしながら、西条市内で尊い命が亡くなったことを重く受け止め、従前から行ってきた水難事故防止
への取り組みに加え、事故後から新たに西条市就学前関係者合同連絡会や関係部署による協議会を
開催し、再発防止に向けての体制を構築してきました。併せて関係機関との安全対策の連携と事故防
止設備等設置に対する要望活動を行っております。
このような取り組みを今後も継続、強化し安全対策と事故防止に万全を期していきたいと
考えておりますのでよろしくご理解賜りますようお願いいたします。
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とても残念な結果です。
設置出来ない理由が、
私立幼稚園であること、川は石鎚ふれあいの里前の川であっても、愛媛県の管理河川であるし、
川に関しては「国土交通省によると、川は国民の財産、誰のものでもない」
という回答が最後に待っています。

しかし、西条市内で安全危機管理に対する意識は向上していると、街の方からの声を聞きます。
今回の第三者委員会の設置に関する結果はこのような形になりましたが
この回答を受け、次に進むための考えを纏めて参りたいと思います。
第三者委員会の設置に関する要望・企画は、西条市に限らず、今後も続けて参ります。

消費者庁「消費者安全課 事故調査室」より申出書についての連絡がありました。

7月25日、消費者庁「消費者安全課 事故調査室」より申出書についての連絡があり
質問内容は主に以下内容でした。

 

・当時の天候

・当時、幼稚園、施設側の救助体制について
※事故が発生した場合、誰がどのような役割だったのか
通報する人、救助救命処置を行う人などの危機管理計画の有無について

・保護者への説明資料
※お泊り保育中のレクレーショに関する詳しい説明書など

・「水遊び」の際、専門スタッフなどの配備、監視体制につて

・救急車へ同乗した職員について

 

資料提出の要請があり死体検案書のコピーをはじめ
警察へ提供した資料を全て(事故現場写真、検証DVDなど)8月2日に提出いたしました。
事故調査の選定には今後しばらく時間がかかるとの事でした。

西条市教育委員会 教育委員長へも 要望書を提出しました。

西条市教育委員会へも事件の調査委員会(第三者)設置を求める要望書を
「吉川慎之介君の悲劇を二度と起こさないための、学校安全と再発防止を考える会」として提出しました。

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愛媛県西条市役所 観光物産課 課長より要望書について、7月29日に次のような内容のメールを頂きました。

議会等への手続きを行い8/9までにはこちら方から第三者委員会設置についての回答をいたします。
お受け取りした第三者委員会設置を求める要望書の第二、上記要望の理由の中で「本件事件については、
その発生した場所が西条市所有施設であるふれあいの里であり」との記述がありますが、
本件は愛媛県管理の河川内で発生したものです。
西条警察においても同様の判断をしておりますことを申し添えておきます。
本格的な水遊びの時期が訪れましたが、私どもといたしましても、水遊びへの注意喚起や事故防止につきまして、
できる限りのことをしていきたいと思います 。
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学校安全管理に基づいた事故防止策を要望しました。
単なる「水難事故」ではないことが明らかです。
そのため、「水難事故防止策」だけに留まらず教育現場でこそ活かして欲しいという考えのもと、
教育委員会への要望書も作成し8月1日、送付させていただきました。
青野勝市長へも、教育委員会へ送付した旨の報告と教育委員長へ送った要望書も送付いたしました。
よき前例となることを強く願います。

西条市長あてに事件の第三者委員会の立ち上げに関する要望書を提出しました。

西条市長あてに事件の第三者委員会の立ち上げに関する要望書を
「吉川慎之介君の悲劇を二度と起こさないための、学校安全と再発防止を考える会」
として提出しました。